原子力発電所がすべて操業停止に

北海道電力は、本日5日の23時ごろ、泊原発3号機の運転を停止し、定期検査に入る。6日未明には原子炉が完全停止の予定。これで国内にある原子力発電所50基がすべて停止状態となる。これは1970年以来42年ぶり。

もしかしたら2012年5月5日は日本の歴史の分岐点となるかも知れないので、ここに記しておく。

原子力発電に関しては、十分な根拠なく安全を主張するのはよくないのだが、感情的に不安を煽ることも同様に罪だと考える。冷静な議論が望まれるところだが、どうも新聞報道などでは知りたい情報がなかなか入手できない。

僕自身は、将来的には原子力発電はなくすことが望ましいと思っている。しかし、ここまで焦って全停止に持ち込む必要があるのか、はなはだ疑問ではある。

原子力発電が稼働していないため、火力発電所、水力発電所に大きな負荷がかかっている。電力供給のため、本来は停止・点検が必要な発電所も、止めることができず操業を続けていると思うが、そちらの安全性はどうなのか。原発だけに完璧を求めても仕方がなくて、全体のバランスが大事だと思うが、そのあたりを調査した報道を寡聞にして知らない。

原子力発電所は、操業を停止したところで安全性が急に高まるわけではない。が、反原発を唱える勢力は、原発を操業停止に持ち込むことが目的化しているようで、操業が停止され、再稼働を阻止することでその後の安全管理に関する監視が疎かになるのでは、本末転倒ではないか？

ともあれ、泊原発は停まったようだ。これから夏を迎える。今年の夏も暑いようである。