OpenFOAMをWindows環境で使うには(3):Caedium OpenFlow
OpenFlowは、Symscape社(USA)が開発したWindowsネイティブのOpenFOAMである。
僕が聞いた説明によると、MingGW(ミン・ジー・ダブリュー、Minimalist GNU for Windows)を使ってLinux向けのソースからWindows 64 bit用のバイナリを直接生成しており、基本的にコードを改変していないとのことである。そのため、一般に公開されているOpenFOAMと機能は100%同じと考えられる。この移植に関してはマイクロソフトも支援しているらしい。*1
ベンチマークの結果を見たことがあるが、Linuxネイティブ版と同じだった。ただし最新バージョンは1.7。本家のOpenFOAMとタイム・ラグが出るのはやむをえない。
配布は有償だが、49.99 USドルだから、ほぼ手数料だ。ただしネットから誰でもダウンロードするというわけにはいかない。GPL準拠ということだから、ソースは公開されているのだろう。
Symscape社は、Caediumというプリ・ポストプロセッサを開発している。当然、OpenFOAMと組み合わせて使うことを推奨している。
現在、日本ではビジュアルテクノロジーがSymscape社の代理店になっており、「Caedium+OpenFlow」のセット販売を行なっている模様。来月には開発元の人間を招いてのセミナーが予定されているようだ。
9月2日が東京、9月5日が神戸、ともに無料である。行ってみたい……
リンク
- OpenFlow: A Native Windows Port of OpenFOAM(Symscape)
- Caedium(Symscape)
- Windows版 OpenFOAM概要(ビジュアルテクノロジー)
過去記事
- OpenFOAMをWindows環境で使うには:DEXCS(2011/08/15)
- OpenFOAMをWindows環境で使うには:BlueCFD(2011/08/27)