OpenFOAM事始め(はてなブログ編)

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OpenFOAMをWindows環境で使うには:BlueCFD

「OpenFOAMをWindows環境で使うには:DEXCS」(2011/08/15)の続き。

OpenFOAMをWindowsネイティブ環境で動かす試みはいろいろなされていて、代表的なものにBlueCFDがある。これはblueCAPE社が開発したWindows版OpenFOAMである。日本ではインテックという会社がサポートを行なっている。

Windowsネイティブ版のメリットは、UNIXの経験がない人でも問題なく使えること、高速に動作することなど、たくさんある。ただし厳密にいえば、BlueCFDはblueCAPE社によるカスタマイズ版である。従って、OpenFOAMの機能がどこまでBlueCFDに備わっているのか、計算結果はどうなのか、検証が必要である。

一般的にUNIX用のソフトをWindows版に書き換える場合、かなりソースに手を加える必要があるため、同じ機能であっても同じ結果になる保証はない。実際、blueCAPE社のサイトを見ると、97%の機能を移植したとある。ということは移植されていない機能が(わずかとはいえ)あるということになる。こうした点は注意が必要である。

ただし、blueCAPE社や日本の代理店であるイノテックは、独自にValidationを行なっているようであり、そうした点ではむしろ本家よりも進んでいるかも知れない。

あとは、移植の時間が必要なために、最新バージョンの対応に時間がかかることであろうか。これはある程度やむを得ない。

自分の周囲にはBlueCFDのユーザーはおらず、ユーザーズグループでもあまり話を聞かない。どなたか、使った経験のある方がおられたら、ぜひ報告を聞きたいものである。

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