HPがPC部門を売却?(その3)HPがPC事業を分離したらCompaq?
HPがPC事業を切り離すという報に対し、DellのCEOであるMichael Dellが「HPがPC事業を分離したらCompaqと呼ぶのだろうか?」などとコメントしたらしい。
- 「HPがPC事業を分離したらCompaq?」――Dell CEOがTwitterで“口撃”(ITmedia、2011/08/22)
こうした発言がツイッターを通じて出てくる点にしみじみと時代を感じる。
HPはパソコン以外に収益のあがる事業を持っているが、Dellは持っていない。その差であって、こうした皮肉は負け惜しみとも取れる。事実、そのような感想も耳にした。
しかし、HPは自力でコツコツと努力して首位の座を射止めたわけではない。COMPAQを買収して一気に一位になったのだ。COMPAQの中にはDigital(DEC)が入っているし、Digitalの中にはTandemが入っている。そうやって寄り集まって大企業になったのであり、買収も企業の力だと言ってしまえばそれまでだが、業績が上がれば買収し、利益が低迷すれば切り離すという企業論理に対する反発や、PC市場にすべてを賭けてきた自負があるのだろう。
利益の追求は企業の使命だろうが、業界を育てるという社会的使命だってあるだろうと、僕も安易な売買収には疑問を感じる一人である。
でもMichael Dellさん。パソコンは個人が使うもの。個人が使うものには「嗜好」というものがあるのです。もう少しデザインなんとかなりません? 無骨過ぎます。なにもAPPLEのようにとまでは言わないけど、COMPAQだってもう少しスタイリッシュでしたよ。