ウエスチングハウス・エレクトリックでパワハラ
東芝は、2日前に決算の発表を延期すると発表した。ウエスチングハウス・エレクトリックの会計で不正の疑いがあったためだが、これは、ダニー・ロデリック会長らが原発建設で発生した巨額損失を少なく見せるように、部下に圧力をかけるパワハラをし、賠償金を支払うリスクが浮上したため。ロデリックは東芝の電力カンパニーの社長も務めていたが、今月14日付で解職された。
東京新聞の記事によれば、パワハラで退社した元社員が、損害賠償請求訴訟を起こす動きがあり、この賠償費用を決算で引き当てるかどうかを巡って東芝と監査法人の意見が対立し、決算を発表できなかったとのこと。
本件は、日経新聞では記事にならなかったようだ(単なる見落としか? Web版にはない)。
- 東芝の米子会社でパワハラ(2017/02/16、共同通信)
- 東芝不正疑惑 米子会社でパワハラ 首脳が圧力 賠償リスク(2017/02/17、東京新聞)
東芝、決算発表を一か月延期
経営再建中の東芝は、予定していた2016年4月〜12月期連結決算の発表を一か月延期すると発表した。ウエスチングハウス・エレクトリックの会計で不正の疑いがあり、東芝の監査法人が決算を承認しなかったため。
原発事業を主導してきた志賀重範会長は15日付で辞任。
米原発の損失は7125億円にのぼる見通し。
- 第178期第3四半期報告書(自 2016年10月1日 至 2016年12月31日)の提出期限延長に関する承認申請書提出に関するお知らせ(2017/02/14、東芝)
- 代表執行役の異動(辞任)に関するお知らせ(2017/02/14、東芝)
Hexagon社、MSCを買収
クレイドルを買収したことでニュースになったばかりのMSCは、丸ごとスウェーデンのHexagon社に買収された。2月2日発表、4月に買収は完了予定。合意額は8億3400万ドル。
プレスリリースはこちら。
- ヘキサゴンはMSC Software、CAE(シミュレーション)ソフトウェアのリーディングプロバイダーの買収に合意(ヘキサゴン・メトロジー株式会社、2017/2/2)
MONOistの記事。
- 米MSCがHexagonによる買収に合意、ただし「今後も独立性維持」(2017/2/7)
「今後も独立性維持」を見て、へー、そうなの? と思い本文を読むと、「今後もMSCブランドと会社の独立性および独立したオペレーションは変わらない」と言っているのはMSCの日本法人だ。そりゃ彼らはそう言うだろう。問題は、ヘキサゴン側がどう考えているかだ。エンジニアスがダッソー・システムズに買収されたあと、どういうことになったか、エムエスシーソフトウェアの加藤穀彦社長はよくご存じのはずだ。
(2017/03/09 記)
過去記事
- MSCが音響解析ソフト「ACTRAN」を買収(2011/09/26)
- MSC、ソフトウェアクレイドルを買収(2016/12/20)
本田・日立 EV事業で提携
ホンダと日立オートモティブシステムズは、電気自動車(EV)などに使う車載用モーター事業で提携、7月に共同出資会社を設立すると発表した。資本金は50億円、出資比率は日立オートモティブが51%、ホンダが49%。本店は茨城県ひたちなか市に置く。ホンダは2030年に新車の2/3を電動化する目標を掲げている。
- 電動車両用モーター事業の合弁会社設立に関する基本合意書締結(2017/02/07、日立オートモティブシステムズ株式会社)
- 電動車両用モーター事業の合弁会社設立に関する基本合意書締結(2017/02/07、本田技研工業株式会社)