豊通シスコムが分社化
豊田通商傘下でIT・システムソリューション会社である「株式会社豊通シスコム」が、4月から「豊田通商システムズ株式会社」に社名変更した。
ややこしいのだが、現在も「株式会社豊通シスコム」という会社は存在する。こちらは2018年12月に設立された新会社である。
要は、分社化した、ということであろう。業務は分割することができるが、会社は割れないから、新しく会社を作って、業務(の一部)を移管することになる。旧社名は新しい会社が受け継いだということであろう。
豊田通商システムズがトヨタグループ向け、豊通シスコムが豊田通商グループ向け、ということらしい。このような分け方も意外である。トヨタグループと豊田通商グループでは規模の桁が違うような気がするが、そういうわけでもないのか。
(2019/06/13 記)
リンク
- グループ再編(連結子会社間の会社分割(吸収分割))に関するお知らせ(豊田通商、2018/12/14)
- 豊田通商システムズ株式会社
- 株式会社豊通シスコム
本田技術研究所 二輪R&Dセンターが本田技研工業に吸収
Hondaグループのトップ会社は本田技研工業であり、その研究開発部門を分社化したのが本田技術研究所である。ただし技術を標榜するHondaでは、本田技研工業の社長は伝統的に研究所出身者から選ばれている。
本田技術研究所は、四輪R&Dセンター、二輪R&Dセンター。航空機エンジンR&Dセンター、……などに分かれているが、このうち、二輪R&Dセンターが、4月1日より、本田技研工業の二輪事業本部と一体化させるという。
二輪R&Dセンターのことを業界内では「朝霞」と呼ぶ人が多い。二輪R&Dセンターは朝霞に、四輪R&Dセンターは栃木に、航空機エンジンR&Dセンターは和光にあるから、地名で区別しているのだろうと思っていたが、もともとは「朝霞研究所」と呼ばれていたのだそうだ。僕は「朝霞研究所」時代は知らない。
(2019/04/04 記)
リンク
- 事業運営体制変更に関する会見 代表取締役社長 八郷 隆弘 スピーチ内容(HONDAニュースリリース、2019/2/19)
- ホンダ二輪R&Dセンターが本田技研工業と一体化へ(WEBヤングマシン、2019/2/23)
京コンピュータの終焉
スーパーコンピュータ・京は、2019年8月16日を以て共用を終了すると理研から発表があった。8月中にシャットダウンの予定。
京の共用が始まったのが2012年9月だから、まだ7年。もう終わりかというのが率直な感想だったが、地球シミュレータも運用開始から7年で二代目へ更新しているので、よく持ったというべきかも知れない。
終了後はポスト京に置き換わる(2021年共用開始予定)わけだから、駅の名前は「京コンピュータ前」で変わらないよね?
リンク
- スーパーコンピュータ「京」計算資源の共用終了について(理化学研究所 計算科学研究センター、2019/01/31)
過去記事
- 計算科学振興財団(FOCUS)訪問(2011/10/05)
株式会社トヨタシステムズ誕生
2019年1月1日、トヨタ自動車株式会社と傘下の情報子会社である株式会社トヨタコミュニケーションシステム(TCS)、株式会社トヨタデジタルクルーズ(TDC)、株式会社トヨタケーラム(TCI)の3社を統合し、新たに株式会社トヨタシステムズが設立された。
(2020/03/03 記)
リンク
- トヨタ自動車の情報子会社3社を統合(トヨタ自動車、2018/3/5)
日立が産機事業を分社化
日立製作所の大型の産業機器事業を担っているインダストリアルプロダクツビジネスユニットは、2019年4月1日付で「株式会社日立インダストリアルプロダクツ」として分社化されることになった。
変遷の激しい部署だ。もともとは日立製作所の土浦工場だったが、2001年に日立インダストリイズとして分社化された。そのわずか5年後の2006年、日立プラント建設・日立機電工業と業務が統合され、日立プラントテクノロジーに。
2014年からは業務が本社に吸収され、再び日立製作所に戻った。ただし会社名の横に「インダストリアルプロダクツビジネスユニット」という長い部署名が常にくっつくことになった。
組織のスリム化や意思決定の迅速化のためには、分社化はひとつの方法ではあろう。しかし企業のブランド力や従業員のモチベーションという点ではデメリットもある。そこで考え出されたのがカンパニー制だ。パナソニック、川崎重工業など、この方式を採る重工メーカーは少なくない。日立のビジネスユニットもカンパニー制の一種だろう。
しかし今回は、どのような判断が働いたのかはわからないが、またしても分社化されることになった。大手電機メーカーでこうした状況は、最近は増えているとはいえ、ここまで多いのは珍しいのではないか。
1990年代に日立製作所に入社し、土浦工場へ配属された人は、恐らく「自分らは定年まで日立製作所で働くのだ」と考えていただろう。まさかその後20年の間に会社が4回も変わることになるとは夢想だにしなかったに違いない。
自分にとっては(恐らく自分と同世代の人間はみな)、社名がどう変わろうと、あそこは「日立の土浦工場」なのだが。
(2019/02/08 記)
リンク
- 日立が大型産機事業を分社化、日立産機との連携を狙う(MONOist、2018/10/26)
シーケーエンジニアリングがカルソニックカンセイに吸収
シーケーエンジニアリングはもともとカルソニックカンセイグループで自動車用システム・部品の開発を担う会社だった(CKはCalsonic Kanseiの頭文字)が、2018年4月1日をもってカルソニックカンセイに合併された。
シーケーエンジニアリングはそれほど小さい会社ではなかった(資本金6,735万円、従業員約700名)が、カルソニックカンセイのサイトのニュースのページには本件の記事は載っていないようだ。
(2019/05/08 記)
リンク
- 2018-05-07に吸収合併の公表があった(存続)法人一覧(SCDB JAPAN)